昨日来、ラジオのAM放送を廃止しFMに一本化すると民放連が総務省に要請するとの報道が巷で話題になっている。
写真:AM放送局(中波帯)のアンテナ
個人的にはAM放送が無くなることはただただ淋しく感じる。
もう半世紀前になるが、小学生の時に見よう見まねで自作したゲルマラジオが鳴った感動、中学生のBCL時代では国内・海外の放送受信から夢見たDX(遠く)の世界、短波ラジオの7MHz AMでSWLからのめり込んでいってアマチュア無線、そして電子の道へと、自身の今はAMラジオがあったおかげと言っても言い過ぎではない。
とはいえ、AMラジオ送信設備の維持が事業としてペイするか等々の事情で、時代の流れには逆らえないし、受け入れなければならないことだと思う。
かって、固定電話でアナログ設備の老朽化のためにデジタル化(IP化)を推進するときの話とよく似た感覚を覚える。
ところで、報道のAM放送とFM放送の比較説明にて、周波数帯のMW(中波帯)vs VHF(超短波帯)の特性の違いをAM(振幅変調)vs FM(周波数変調)の違いと誤解をされそうな表現もあったように思う。
AMラジオ=MW(中波)との一般認識は、ラジオのダイヤルのMWの表記があまり見られなくなった今では仕方がないと思うが、AM変調は混信しても(弱肉強食のFM変調に比べて)了解ができるといったメリットもあり、飛行機の管制の航空無線ではVHFでAMが使われていることを忘れてはならない。
AMラジオがすぐに廃止されるのではなく、全てが廃止されるという方針とは報道されてはいない。「AM」が消えゆく技術ということではないことを強調したい。
写真:いまどきのラジオモジュール
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