アマチュア無線仲間の方々に、
IchigoJamに興味を持ってもらいたい!
そんなことを思いながら、自分流のエレクトリックキーヤーを作り上げる連載記事の第3弾です。
前回、インターフェースの全回路構想をご紹介しました。(下の写真)
前回は基板の上に部品を並べてみただけでした。(上の写真)今回は、そのうちのキーヤーと無線機を接続する回路と、キーヤーの速度調整ができるスイッチの部分を
自作したIchigoJamに上乗せできるユニバーサル基板 に実装をして、実際に無線機のキー入力につないでテストをしました。(今後、この基板に回路/機能を順次増やしていく予定です。)
◆基板(今回実装分)
表(部品)面
裏(半田)面
IchigoJamに挿入した写真
左のジャックがパドル入力(パドルへ)、右がキー出力(無線機のキー入力へ)
緑のスイッチがキー速度を早く(UP)、青が遅く(DOWN)
無線機(IC-7100)のキージャックにつないでキーイング中
◆回路図
今回実装分の回路です。
(クリックで拡大します)
◆回路の説明
パドル入力は
(1):初めの第一歩 - 3行のプログラムと同じくIN1とIN4端子ですが、今回は3ピンのフォーンジャックも取付けて、念のためでプルアップ(R1,R2の22kΩの抵抗)しています。
(IN1とIN4はチップ内でプルアップされているので抵抗が無くても動作しますが、ノイズマージン向上のおまじないと思ってください。)
キー出力は、同じ3ピンジャックを2ピンで使用し、手持ちのフォトカプラ―で無線機とIchigoJamをアイソレートして高周波回り込みへの配慮をしました。(出力回路は
こちらのようなトランジスタ回路でも動作はします。)
なお、今回実装した部品ではキー出力のオン抵抗が100Ω台になっており、無線機の種類や結線構成(例:マイク端子からのキー入力)によっては不具合の恐れもあるので、フォトカプラと抵抗はICソケットを介しての実装し、後から交換ができるようにしました。
(今回使用したIC-7100は数十kΩまで反応しますので、オン抵抗は全く問題が無いのですが。)
無線機のキー入力したときは、無線機からもモニター音がでるので、IchigoJamのブザー音を消せるようにスイッチ(SW_SOUND)を設けました。
キーイング速度変更はUPとDOWNのタクトスイッチ方式にしました。
速度変更はボリューム(半固定抵抗)を使う方法もありますが、今回はさらに多くのスイッチをつける予定があるのでIN2のアナログ入力の1ポートでアナログ分圧方式でスイッチの判定をします。(参考:
IchigoJamに無線機用外部キーパッドをつないでみました(Part 1)
◆部品リスト
部品番号 |
名称 |
型番 |
備考 |
J1,J2 |
3.5mm小型ステレオミニジャック
基板取付用 |
ST-005-G |
基板の穴をドリルで大きくする |
J3 |
ピンソケット |
4ピン |
|
R1,R2 |
1/6W カーボン抵抗 |
22kΩ |
|
R3 |
1/6W カーボン抵抗 |
330Ω |
(無線機によっては要変更) |
U1 |
フォトカプラ |
TLP785 |
手持ちのものでランク不明
(無線機によっては要変更)
|
SW_UP,
SW_DOWN |
タクトスイッチ |
(6x6mm) |
2.54mmピッチに挿入できるもの |
R4 |
1/6W カーボン抵抗 |
2.2kΩ |
|
R5 |
1/6W カーボン抵抗 |
470Ω |
|
SW_SOUND |
スライドスイッチ |
( 3P) |
2.54mmピッチ |
BZ1 |
圧電サウンダ |
|
|
|
ユニバーサル基板 |
|
IchigoJam用(自作品) |
◆プログラム
・3行プログラム
10 IF !IN(1) OUT 1,1:BEEP 9,5:WAIT 5:OUT 1,0:WAIT 5
20 IF !IN(4) OUT 1,1:BEEP 9,15:WAIT 15:OUT 1,0:WAIT 5
30 GOTO 10
初めの第一歩 - 3行のプログラムを少し変更しました。OUT1,1でキー出力 ON(電鍵を押した状態)、OUT1,0 でOFF(電鍵を離した状態)になります。
このプログラムだけでも、無線機を接続したらIchigoJamのキーヤー操作で実際に電波が出ていきます。
・キーイング速度調節の追加
10 T=5
20 IF !IN(1) OUT 1,1:LED 1:BEEP 13,T:WAIT T:OUT 1,0:LED 0:WAIT T
30 IF !IN(4) OUT 1,1:LED 1:BEEP 13,T*3:WAIT T*3:OUT 1,0:LED 0:WAIT T
40 S=ANA(2):IF S>200 GOTO 20
50 IF S<50 T=T+1 ELSE T=T-1
60 IF T<2 T=2
70 IF T>18 T=18
80 IF IN(1) AND IN(4) BEEP 50,T:WAIT 2*T
90 GOTO 20
キーヤーの送出速度をスイッチ操作で変更できるようにしました。
? ANA(2)で確認したら、UPスイッチを押した時はANA(2)は0、DOWNスイッチを押した時は178か179、どちらも押していない時は1023になりましたので、おおざっぱに50と200で判定してスイッチを判定しています。速度調節の上限と下限に制限(2と18)も設けました。
ついでにキー出力に合わせてLEDが点滅するようにしました。
欲を言えば、速度調節の加減(スイッチ押した時の速度変化量)に違和感がありますが、さほど細かに調整はしないので、良しとしています。
次は、固定メッセージ(自局のコールサインなど)の送出機能を追加する予定です。
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#IchigoHam #自作室
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