もう30年以上も前のことですが、目上の方に「ご苦労様でした」と言うと失礼になるので「お疲れ様でした」と言わないといけない。このビジネスマナーは幾度となく習いました。今でもそう心がけていて「移動運用お疲れ様です!」と言っています。
ところで、最近のビジネスマナーでは「了解しました」は目上の方やお客様には失礼で「承知いたしました」としなければならないという話を小耳に挟みました。
長年に渡り「了解しました」を多用している我々にとっては大変違和感があるお話ですね。
数年前のTVドラマで「承知しました」が流行ったせいかなんかでそんなことに・・・とか思いつつ、ネットで調べてみたら・・・
なんと、目上の方やお客様に「了解」はマナーとして失礼との記述がたくさんヒットします。
違和感はありますが、言葉は生き物で時代とともに変化するものですし、ビジネスマナーに対して云々できる立場でもありませんので、それは今ではそうなのでしょう。
しかし、少なくとも無線・通信の世界では。過去から、そしてこれからも「了解」は決して目上の相手に対し失礼な言葉ではないと思います。
そもそも「了解」は、相手の伝えてきた内容が判ったか(判別できたか)どうかで、5段階の了解度のRは英語ではReabilityです。そして、無線通信、いや、仮に電子メール交信であっても、「了解」をする/してもらうには、様々な工夫と努力の積み重なりのおかげで了解できる通信が成立してることを忘れてはなりません。
一方「承知」は、前述のドラマでも使われたように、相手の言うことを(謙って)知り、更に、それを承諾して従うニュアンスもあります。「了解」は当然できているとの大前提です。
「了解」ができてはじめて「承知」ができるかどうかという関係だと考えられます。
昨今「了解」ができるのがあたりまえの社会に思われがちですが、必ずしもそうなってはいませんね。
少なくともアマ無線の世界には「了解」を確認してから次に、了解できなければ再送を、了解ができるように工夫をする といったマインドがありますしそれを継承しなけなければと考えます。
最近、嬉しいことに若いアマチュア無線家が増えていますが、ビジネスマナーはさておき、無線の世界では「了解」は決して目上の人に失礼な言葉ではなくて、「了解」を追い求めてこられた先人達から引き継いだマナーの言葉として遠慮なく使ってほしいと思います。
アマチュア無線には、
百人百様の楽しみ方がありますが、その共通項は、了解できること・了解されることに喜びを感じる ってことかもしれません。
千年たっても「了解」という言葉があって欲しい、そんなことを思いつつ、こんなブログを書いてみました。
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